2015年9月30日水曜日

Doris Lessing: The Grass is Singing

 [タイトル]
The Grass is Singing

[出版社]
PENGUIN READERS

[レベル]
5

[感想]
白人が黒人を支配していた1940年代の南アフリカで、白人の農家の奥さんが黒人の召使に殺されてしまいました。いつも命令を下していた白人と恐怖からその命令に従ってきた黒人の間に何が起きたのか。それぞれの感情が入り乱れており、人間味あふれる作品だと思いました。

[印象的な英語表現]
・They ‘kept themselves to themselves’
周囲の人に干渉されずに生活を送るということをクオーテーションマーク付きでこのように表現しているのが面白いと思いました。

・black men, even police men, do not lay hands on white skin.
白人と黒人の間には越えられない一線があることを象徴している表現だと思いました。

・For a moment, fear crossed Charlie’s face.
「恐怖がCharlieの顔を横切る」まさに直訳的な表現ですが、本当に恐怖に怯えていることが伝わる表現だと感じました。

・She was at her prettiest then – rather thin, with a curtain of light-brown hair, serious blue eyes, and fashionable clothes.
最初のat her prettiestという表現は見たことはありましたが、覚えていませんでした。このような表現を自分でも使えるように覚えておきたいです。

・“Tea is coming.”
とても単純な表現ですが、飲食物が運ばれてくるときにこのような表現が使われることを初めて知りました。日常的にも使える表現なので、使っていきたいです。

[投稿者]
まりりん

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[感想]
  ”native”という語が、"nigger"と同じような意味で何度も使われています。つまり白人に対する黒人を蔑みの意をこめて呼ぶ言葉です。
  ある夫人の殺人事件に関する新聞記事から始まるこの物語は、白人と黒人のやりとりをきっかけとして話が進みます。差別が生んだ悲しい結末とは。
  黒人差別が普通だった頃の人々の様子が分かり、物語としても、当時の歴史や文化を垣間見ることができるものとしても興味深いです。

[印象的な英語表現]
; in fact she had never thought of natives as needing to eat at all.
贅沢な白人女性(she)が召使(natives)に対して抱いている思いです。物語とはいえ、事実として実際にあったのかと考えると胸が痛いです。

Her shoes were covered with red dust.
土で汚れているのをred dustと表現しています。日本人は茶色や黒で表現しそうなところですが。
太陽に関して日本人は赤、西洋人は黄と感じるのと似ているのでしょうか。

[投稿者]
りんりん

2015年9月8日火曜日

Charles and Mary Lamb: More Tales from Shakespeare

[タイトル]
More Tales from Shakespeare

[出版社]
PENGUIN READERS

[レベル]
5

[感想]
文学に疎い私でさえ、タイトルは聞いたことのある作品がたくさん入っていました。この本では分かりやすく書かれているため、是非原文も読んでみたいと思いました。
全体として、人を愛する気持ちの強さを感じました。愛ゆえに、してはならないことをしてしまう、人間の愚かさが垣間見えました。それでも最後には正義が勝つという、道徳的面も多い作品だと実感しました。

[印象的な英語表現]
Polixenes came from Bohemia to the Sicilian court to pay his friend Leontes a visit.

pay a visit という表現を初めて見ました。
普段は動詞として使うことが多い単語もこのように名詞として使うことがあるので、今後、このような表現に注目していこうと思いました。

He believed that nothing could bring a man to such misery except unkind children.

bringという動詞は人を主語にして「~を持ってくる」という使い方が最初に浮かびます。しかし英文を読んでいると今回のように無生物を主語に取ることが多い気がします。日本語では無生物主語の文を作ることがほとんどないため、この使い方も自分で自然にできるようにしたいです。

… where she soon put an end to her own life.

この本の中では、「死ね」「殺す」という表現がたくさん出てきていました。その中でもこの表現は特に面白いと思いました。

The day was now breaking.

そのままの表現ですが、太陽が昇ってくる様子がよく伝わってきました。

It made no answer when they spoke to it.

最初にあげた表現と同じですが、answerを名詞として使うときにはmakeと一緒に使えるのだと分かりました。

When they were alone together, …

alonetogetherは正反対の単語だと思っていましたが、このように使うことで「二人っきり」という意味になることに気づきました。

When he arrived home, the first thing that met his eyes was a very sad sight.

「目に入ったもの」と言うのにmeet one’s eyeを使うのが印象的でした。

a day was fixed for the match.

日程を調整するときに使える表現で、このようなfixの使い方は初めて見ました。

[投稿者]

まりりん