2017年2月18日土曜日

Time's arrow / Martin Amis

【タイトル】
Time's Arrow
【出版社】
Martin Amis
【レベル】
12
【感想】
この作品は人生を考えさせられる作品である。この作品は主人公の人生が死んだところから始まる作品ですべてが真逆に進んでいる。今の人生をどう生きるのか、大学生のうちにこの作品を読んで考えてもらいたい。
【印象的な英語表現】
I live, out here, in washing-line and mailbox America, innoucuous America, in affable, melting-pot, primary-colour, You're-okay-I'm-okay America. My name, of course, is Tod Friendly. Oh I'm there.
主人公トッドの人生は死後から始まる。トッドは後ろ向きに歩き、周りの皆もそうだ。言葉も逆さに話すし、皆どんどん若返っていく。唯一周りと違うのは、それを不思議に思っていることだけ。そのトッドが自分がアメリカに住んでいること、自分が正常であることを確認する場面である。表現がおもしろいと感じた。

There’s another joke: ‘She calls me up and says, “Get over here. There’s nobody home.’ So I get over there, and guess what. There’s nobody home.’
このお話は、主人公が死んだところから物語が始まるので、歩き方も話し方もすべてが逆で、このジョークのように、電話は受話器をとって音声を聞くところから始まり、相手がいない場合は留守番電話サービスの声が流れます。主人公とその友人だけが世界が逆方向に流れていることに疑問を感じているので、このようなジョークが2人の間で交わされます。世界が逆に流れているということを意識して読まないとわからないジョークだと思い、印象的でした。
All the same time, it's by no means clear to me that we're making any progress.
主人公に対しての友達の気持ちで、世界が真逆に進んでいることに気づいているからこその表現で面白いと思った。

【投稿者】
のー
【ポイント】

今回のポイントは12ポイント。これまでの合計は24ポイント

When Marnie Was There

【タイトル】
When Marnie Was There
【出版社】
Harper Collins
【レベル】
12
【感想】
以前映画で見て,いつか原作を読んでみたいと思っていましたが,やっと今回読むことができました。その映画も大変素晴らしく,なんとも言えないような感情になったので,英語ではその雰囲気や情景描写をどのように表しているんだろうととても関心を持って読むことができました。ストーリーは知っていたので,スラスラと読み進めることができました。また,そのストーリー自体もとても味わい深いので,一度皆さんにも手にとっていただきたいです。
【印象的な英語表現】
She felt a pang of envy. 彼女(主人公のアンナ)は,激しく嫉妬した。
“Bother!” 話し言葉において,「ちぇっ!」
Today she was going mushrooming with Marnie!  “mushroom”に「キノコ狩りをする」という動詞がありました。
I’m ― well, sort of adopted.  “adopted” に「養子(養女)になった」という意味がありました。
”We are telling secrets all the time, aren’t we? I wouldn’t dream of telling.”
  絶対言わないよ,というニュアンスをこのように表現できるのだと知りました。
Marnie sat back on her heels. “sat on one’s heels”で「正座する」の意味は出てきたのですが,”back”が入ることによって何かニュアンスが変わるのか,と思いました。いまだ答えはわかっていません。
■She looked at Anna with wide eyes「目を丸くして」という意味だそうです。
It’s only when she’s cross「不機嫌で,怒った」という意味があるのは知りませんでした。

Only when she was with Marnie did she feel really wide awake.
“wide awake” という表現で,主人公アンナのいきいきとしている雰囲気があらわされていました。 
The flowers still seemed quite fresh.
摘んだ花が,まだ萎れていないことを表現している文ですが,”fresh = 新鮮なというふうに覚えていた私には到底思いつかない表現だと感じました。 
It (= the tray) held a boiled egg, a small brown teapot, and two slices of bread and butter.
But even as she wept, a new and delicious sadness was creeping over her.
“delicious”に「恐ろしい」という意味があるのを初めて知りました。
【投稿者】
あーちゃん
【ポイント】

今回のポイントは12ポイント。これまでの合計は24ポイント

The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring

【タイトル】The Lord of the Rings -The Fellowship of the Rings
【作者】J.R.R Tolkien
【出版社】Harper Collins
【レベル】15(177,227 words)
【感想】
  ストーリー自体は翻訳版,また映画で知っていたので,理解に苦しむことなく読み進めることができました。何よりも,あれだけ好きな作品を原著で読めることの嬉しさ,誇らしさというものがありました。皆さんも好きな本,映画,ゲームの翻訳前の言語が英語なのであれば是非とも読んでみられることをお勧めします。何よりその作品に対しての愛着があるので,全く苦労せずに読み進めることができるかと思います。
 さて,前作の「ホビット」の感想でも少し書いたのですが,トールキンの作品からはファンタジーとは思えないほどの描写の細やかさ,設定の緻密さが伺えます。英語自体はそれほど難解ではないので,読みながらその情景を思い描きやすいです。現代ファンタジーの元祖とも呼ばれるこの作品は,是非とも一度皆にも読んでいただきたいです。
【印象的な英語表現】
"Good evening, little master!"
ホビットという小さな客人を迎えた宿屋の亭主の一言です。映画版でも同じセリフが使われており,翻訳された本の方では「へい,よくおつきで,小さい旦那がた!」というふうに訳されています。いつも忙しそうにしながらも人当たりの良い亭主の性格がよく現れた翻訳です。しかし,劇場公開版の翻訳では「ちっこいお客だな」というふうになっており,明らかに亭主の性格を無視したような表現になっています。
“Strider”
物語の大事な登場人物の通り名です。本の方では「馳夫」というふうに訳されていて,当時小学生の私にはどういう意味なのかさっぱりわからずに読んでいたのですが,映画の方では「韋駄天」と呼ばれていました。どちらも意味はわからなくはないのですが,どうもしっくりとはきません。結局,DVDでは「ストライダー」と固有名詞のように扱われていました。
“There they found a shelving shore, ~”
英文法の授業で,there is~の文のthereは新情報が次に来るよという宣言のようなものだと習いました。まさにこの文ではthereがそのように使われているなと感じました。 

投稿者:ヤマダンガーZ

The Story of Anne Frank



[タイトル] The Story of Anne Frank

[作者] Nina Wegner

[出版社] LADDER SERIES

[レベル] 2

[感想]
アンネ・フランク。彼女の名前をご存知の方は多いでしょう。第二次世界大戦中、ナチスのヒトラーはホロコーストと呼ばれるユダヤ人の大量虐殺を行いました。ナチスから逃れるためにアンネの家族は隠れ家で暮らします。その時にアンネが記した日記は「アンネの日記」として世界中で読まれています。15歳の若さで亡くなったアンネの障害の物語です。

[印象に残った英語表現]
I hope I will be able to confide everything to you, as I have never been able to confide in anyone, and I hope you will be a great source of comfort and support.

アンネが彼女の日記に初めて記したのは彼女の誕生日で、自分にこんな言葉を送りました。

[投稿者] あお(合計ポイント6ポイント)

Thomas Hardy : Tess of the d'Urbervilles

[タイトル] Tess of the d’Urbervilles

[作者] Thomas Hardy

[出版社] OXFORD

[レベル] 6

[感想]
 ひょんな事から自分が名高い家系であるダーバヴィルの末裔だということを知ったジャックは、彼の長女である17歳のテスをダーバヴィル家へ送り込みます。ダーバヴィル家の長男アレックはテスをすぐに気に入り、テスもアレックに対して信頼を寄せつつあった時、アレックはテスを無理やり妊娠させ、テスは逃げ帰った実家でアレックとの子を出産します。その後、結婚もしていないのに出産したテスは村での居心地が悪くなり、逃げるようにして引っ越した先の離れ村の農場で働き始めます。そこで出会った牧師エンジェルと恋に落ちた彼女は決心して自分の過去をエンジェルに打ち明けるのですが、それを聞いたエンジェルは被害者であるテスを軽蔑の目で見るようになります。美しく芯のある性格なテスの正直さが仇となり、彼女が苦しめられる姿に胸が痛くなります。Grated Readersの中では文量が多めですが、英文自体は比較的難しくありません。ぜひ読んでみてください。

[印象的な英語表現]
“Remember, my lady, if you are any man’s wife, you are mine! I will have you again!” said d’Urberville angrily.
 I will have you. という表現に、19世紀末のイギリスの女性と男性の立場の差を強く感じました。

[ポイント数] これまでのポイントは 20ポイント (2017/02/18)

[投稿者] ちゃお