2016年5月30日月曜日

David A.Adler: Brothers in Egypt

 [タイトル]
Brothers in Egypt

[出版社]
PENGUIN READERS

[レベル]
3

[感想]
拾われて王様の息子となったMosesが奴隷を解放するために神のお告げを兄であるRamesesに伝える。元々仲のよかった兄弟に伝えるMosesの勇敢な行動に感動しました。

[印象的な英語表現]
I am who I am.
神がMosesに言ったセリフです。これまでYou have made me what I am.という表現しか知らず、この表現はおかしいのではないのかと思ったのですが、調べてみると、性格的なことを言う時にはwhoを使うということを知り、この表現も使おうと思いました。

 [投稿者]
まりりん

[合計ポイント]
18ポイント(2015.7.14現在)


[感想]
エジプトの王子として育てられたMoses。次期ファラオである兄Ramesesと共に楽しく生活していた彼は、自分の出生をめぐる秘密を知った時、人生が一変してしまう。アイデンティティーに揺れるMoses。その葛藤の中で彼は大きな事件を起こし、エジプトを追われることとなる。そして他の地で日々を送る中、神の召を受け再びエジプトへと向かう。自由奔放なエジプトの王子としてではなく、自分の本当の民族である奴隷たちを過酷な労働から救い出すリーダーとして。

[印象的な英語表現]
One day I will die. Then you will be Pharaoh. You will be the morning and the evening star.

現ファラオであるSetiが、将来のファラオとなる息子Ramesesに語った言葉です。特に最後の一文が印象的でした。'The morning and the evening star'とは「明けの明星と宵いの明星」つまりVenus(金星)を意味しており、それは地球から見てもっとも明るい星とされいます(太陽と月を除く)。この言葉によってSetiは息子に、ファラオになるということは輝かしい最高の座を手にいれることである、ということを比喩的に表現しているのです。

[投稿者]
mina

[ポイント合計]
9 (2016.5.30)

2016年5月29日日曜日

Herman Melville:Moby Dick


[タイトル]

Herman Melville:Moby Dick
[出版社]

PENGUIN READERS
 [レベル]

2


[感想]

巨大な白クジラ、Moby Dickとクジラ獲りたちの戦いの物語です。人種の違う人々がひとつの船でCaptain Ahab Moby Dickへの復習を果たすために広い海を航海します。最初はCaptain Ahabに対し悪魔のように冷たく自己的な印象を受けましたが、物語の中ではいくつかの人間らしい場面や、あたたかみのある部分がみられ、読み進めるにつれてその印象は変わっていきました。命がけの激しい戦いと静かな航海の抑揚ばかりではなく、運命予定説や人種、宗教といったものにも触れることのできる作品です。


[印象的な英語表現]

There was no shout no crynot one word.”

ただ単にquietを使って表現するよりも、その場の緊迫感が伝わってくる表現であると印象に残りました。


[投稿者] ぴこ
[合計ポイント]
これまでの合計ポイントは4ポイント(2016/5/29)

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【タイトル】
MOBY DICK

【出版社】
MACMILLAN READERS

【レベル】
6

【感想】
アメリカ・ルネサンス期を代表する作家のひとり、メルヴィルの傑作。現在では、世界中で高い評価を得ており、日本では「白鯨」という名でよく知られ、翻訳も多数出版されています。
翻訳版は、岩波文庫のものが上中下3巻、新潮文庫のものが上下2巻であり、原作は非常に長いのですが、それが約100ページのGDにされているところに少し無理があると思いました。(省かれているところも多いので、ただ簡単な英語で淡々と物語が進んでいくだけです。)読んでいて物足りなさを感じました。

【印象的な英語表現】
Look! It comes from the east! It’s on the same course that Ahab wants us to follow to find Moby Dick! And look at the hole in his whaleboat. Where it is? The place where Ahab himself stands! This voyage is cursed!(p.66)

Moby Dickとの戦いが近づいていることを、船員たちも感じ取っているようです。人間は、不安に思うことが近づくと、迷信を信じたり、偶然としか言いようがないささいなことに対して、おびえたりするものです。

【投稿者】

Woodpecker






【タイトル】
Herman Melville: Moby Dick
【出版社】
Penguin Readers
【レベル】
Level 2
【感想】
Herman MelvilleのこのMoby Dickはアメリカ文学作品として名高いもので映画化もされているのであるが、その映画を観たことのあった私はこの本を見つけてすぐに読んでみたいと思った。原作ではないとしても、もともと文学作品であるお話を英文で読んでみたいと思ったからだ。それは魔物のような白鯨を追う船乗りの物語であるのだが、その場面描写は非常に臨場感あふれるものだった。自分の片脚を奪った白鯨に復讐することしか考えていない船長Ahabは殺気にあふれていてshoutが多用されていた。それだけでも緊迫感が伝わってくる。海上で繰り広げられる船乗りたちの戦いが文学作品らしい描写で語られた、とても読み応えのある文章だった。ただ、この短編から本来のMoby Dickにあるようなアメリカの思想を反映した両義的な性格、あるいは作者自身の心の葛藤までは読み取ることが難しいように思えた。この本はそんな難しいことを考えないで、Moby Dickを物語として気軽に楽しむことのできるものであるような気がしたのである。
【印象的な英語表現】
He is whiter than the first beautiful snow in winter
この物語の中では、白鯨を示すのにいろいろな表現がなされていた。例えばWhite whaleだったりWhite devilだったり、Moby Dickだったりというふうである。しかし私が印象的だったのはこの’He’という表現。人間と同じように動物を表す時もHeSheを使うことは文法として明白であるのであるが、最初にあえて主語を明らかにしいないで代名詞を用いた描写がなされた時、“何(誰)のことだろう?あ、Moby Dickのことか。”という小さな発見があった。文学作品らしい手法だと思ったし、ちょうど今日初雪を見たのでそんな私情もあって印象に残っている。
【投稿者】
はなびら
【ポイント数】
これまでの合計は5ポイント(2016/12/15)


[感想]
この作品はアメリカ文学の代表作とも呼ばれる作品です。昔、白い大きな鯨に襲われた男がその恨みをはらすために白鯨に戦いを挑む物語です。その男の頭には白鯨にもう一度会い、倒すことしか考えていません。乗組員の生活や人の心を考えることも失ってしまいます。人生の全てをかけて白鯨のことを追い続ける船長の恨みははかりしれません。彼の目の描写も多くあり、意志の強さが伺えます。男たちの荒波の中での戦いも印象的な物語です。

[印象に残った英語表現]
Who were Captain Ahab’s devils?

この中に悪者がいるかもしれないという疑いの目をもって乗組員たちに初めて会ったときのセリフです。


[投稿者] しき