2016年12月28日水曜日

Disney Alice in Wonderland


[タイトル]
Disney Alice in Wonderland


[出版社]
Parragon Book Service Ltd


[レベル]
6 level  
(注:この本はGraded Readersとして出版されているものではなく、ペーバーバッグです。換算するならこのレベルだと判断しました。)


[感想]

2010年に、ティム・バートンが監督を務めた、ジョニー・デップ主演の映画『アリス・イン・ワンダーランド』の小説版です。
物語の冒頭のアリスには子どもっぽい自己中心的な部分や、弱さがあります。Underlandという不思議な世界で待ち望まれていたはずの彼女は、不思議な世界の住人から、「こんなのアリスじゃない」「これは違うアリスだ」とがっかりされてしまいます。しかし、命の危険にさらされながらも、そこにいる時間や経験はAliceを強く芯のある女性に変えていきます。彼女は不思議な世界の「英雄」たることができるのでしょうか…?
個人的には、赤の女王がどこか憎めなくて好きです。”Off with the head!(首をはねろ!)”が口癖の、残酷で横暴な独裁者である彼女ですが、大きな頭にコンプレックスをもっていたり、Aliceの正体に気づかずにお城で手厚く待遇してしまったりと、人間味のある部分が可愛らしく思えてしまいました。
こちらのサイト(http://aliceinwonderland.wikia.com/wiki/Glossary_of_Alice_in_Wonderland_Terms)に、Aliceの用語集がありますので読まれる方は参考にしてみてください。


[印象的な英語表現]

赤の女王と白の女王は姉妹なのですが、誰にでも愛されるよき為政者の白の女王に対して、赤の女王は嫉妬してこのようなセリフを言います。

“Oh, let her have the rabble!”
(ああ、愚かな民衆は妹につけばいい!)

letを使っているところが、赤の女王の中では「白の女王が民衆の気を引こうと画策している」と捉えているのかなと思いました。また、rabbleという語は民衆や大衆を指す中でも「暴徒、下層大衆」といったニュアンスがあるので、実際には民衆に慕われたいと思う気持ちがあるからこそ相反するひどいことを言ってしまっている心情が垣間見えます。


This elicited the snort from the Cheshire cat.
(このことにチェシャ猫はふんと鼻をならした。)

気に入らないことがあって、不機嫌に鼻を鳴らしたチェシャ猫を描写する表現です。このように表現するのが新鮮でした。


[投稿者]
きゅー


[ポイント数]
これまでの合計は 11ポイント (2016/12/28)


2016年12月20日火曜日

WIll Fowler: Shakespeare His Life and Plays

[タイトル] 
Shakespeare His Life and Plays

[出版社]
PENGUIN READERS


[レベル]
level 4


[感想]
シェイクスピアの一生がその交友関係、時代背景、そしてその中でできた作品たちとともに語られている。本書により、シェイクスピアの作品がどのようにして作られたのか、その時の世間の反応はどうだったのか、など様々なことを知ることができる。本書を読んでから、シェイクスピアの作品を読み直すと、今までとは違う面白さがあるのではないだろうか。

[印象的な英語表現]

‘He hopes that he will be a favourite at court.’ 
1590年代の当時の役者たちの気持ちを表している。ここではcourtは宮殿という意味で使われている。


[投稿者]
のー


[ポイント数]
これまでの合計は 9ポイント (2016/12/20)

Raymond Chandler:THE BIG SLEEP

[タイトル]
THE BIG SLEEP

[出版社]
OXFORD

[レベル]
4

[感想]
アメリカで映画化もされている作品です。主人公である探偵のMarloweは、スタンウッド将軍から依頼を受けて彼を訪ねます。お金持ちでとても偉い方だが体を悪くしています。そんな彼には二人の娘がいて娘を助けるために捜査を行っています。人が失踪したり、死んだり、事件が起きていくミステリー小説になっているので犯人や真相が気になり、主人公がどのような推理をして事件を解決していくのかわくわくしながら読みました。

[印象的な英語表現]
He brought the car to the door and then held the umbrella over Geiger as he came out of the store.

‘hold an umbrella over ~’ という表現が特に印象に残りました。とても簡単で日常的な表現ですが意外にも自分で使ったことはありませんでした。日常生活でよく出てくるようなことが意外と英語にできないことがよくあります。

[投稿者]
寒がり

[これまでの合計ポイント]
4(2016.12.19)


2016年12月19日月曜日

Little Women: Louisa May Alcott




【タイトル】
Little Women
             
【出版社】
OXFORD BOOKWORMS

【レベル】
Level4 (1400headwords)

【感想】
クリスマスの日の四姉妹の会話からこの物語は始まります。貧しい家で父親と離れて暮らす四姉妹と母親は、父からの手紙を読みlittle women(小さくても立派な婦人)に成長することを誓います。そこから1年間、四姉妹はお隣さんと仲良くなったり、姉妹同士で喧嘩をしたり、様々なことが起こる毎日を過ごし、また次のクリスマスに素敵なプレゼントが贈られます…。
日本でも翻訳されている『若草物語』です。March一家と家族を取り巻く人々のお話ですが、14の小さな物語の詰め合わせのような中身になっており、毎回違う人物に焦点が当てられています。ひとつひとつのお話が短く、登場人物たちの個性が溢れている面白く、温かいお話ばかりなので、簡単に読み進めることができました。クリスマスから、次のクリスマスまで、たくさんの出来事、たくさんの変化がMarch家に起こります。とても温かく、優しい気持ちになることのできる物語だと思います。

【印象的な英語表現】
‘Well,’ Meg said, ‘I do believe the world is coming to an end.’
妹であるとても内気な妹Bethが自分から他人にお礼を言いに行くと言って家から出て行き、そのお礼を言う様子を窓から見ているときに長女のMegが言った台詞です。日本でも珍しいことが起こったときに「明日雨が降る」などと言いますが、それに似た表現であると思いました。
Grandfather tried to shake the truth out of me.
「本当のことを言わせる」といったような意味になると思うのですが、この表現に出会ったのは初めてだったのでとても印象的でした。この文章と共にある挿絵ではおじいさんが孫の肩を掴んでいるもので、「本当のことを言え!」と肩を揺さぶっているイメージが湧いてきました。

【投稿者】
ちび

【ポイント数】
これまでのポイントは7ポイント(2016/12/19)

2016年12月12日月曜日

Charles and Mary Lamb: Tales from Shakespeare

Charles and Mary Lamb: Tales from Shakespeare


タイトル
 Tales from Shakespeare

出版社
レベル
 PENGUIN READERS

 5

感想
 1807年、チャールズとメアリーの姉弟が、シェイクスピアの作品の中から厳選した物語を子供向けにわかりやすい英語・内容に書き直して発表したものです。「The Tempest: あらし」、「A Midsummer Night's Dream: 真夏の夜の夢」、「Much Ado About Nothing: から騒ぎ」、「As You Like It: お気に召すまま」、「The Merchant of Venice: ベニスの商人」、「Macbeth: マクベス」、「Twelfth Night, or What You Will: 十二夜」が収録されています。物語のはじめに登場人物が簡単な紹介と共に箇条書きで記されているため、人間関係を把握しやすいです。物語をわかりやすくするためでしょう、直接話法が多く取り入れられているように感じました。シェイクスピアの原作を読む前に概要把握のために読むにはうってつけの一冊です。

印象的な英語表現
'Put no hope in your magic,' said Macduff, 'and let that lying spirit whom you have served tell you that Macduff was never born of a woman, not in the usual way in which men are born, but was taken from his mother before the time.'
 「女の股から生まれた者に自分は殺されない」と魔女からの予言を信じ続けていたMacbethに、Macduffが「自分は女の股から生まれていない。女から取り上げられたのである。(=帝王切開で生まれた)」と言う場面です。帝王切開を 'was taken from his mother' と表現している点と、Macduffが自分の話なのに自分のことheと呼び、Macbethに対して客観的に状況を語っている点が面白いと感じました。


【投稿者】
 ちゃお

Nankichi Niimi: Gon, the fox

[タイトル]
Gon, the Fox
[出版社]
PENGUIN READERS
[レベル]
1
[感想]
「ごんぎつね」は新美南吉の作品の一つで誰もが知っているとても有名な物語です。日本語文では登場人物(主にごん)の気持ちを直接文字におこすのではなく、行動であったり、しぐさであったりそういったもので暗示的に読者に伝えようとする特徴がありますが、英訳されたものをみると、登場人物の気持ちを直接的に言葉として記してあって日本と外国との文学の文化の違いというものを少し感じられるよう一冊でした。

[印象的な英語表現]
Smoke was still coming out one end.


原文だと「青い煙が、まだ筒口から細く出ていました。」という一文で「青い煙」という情景描写から「悲しみ」であったり「ごんの魂」であったりと読者それぞれの解釈を楽しむことができますが、英文におこすと情景描写というものが失われてしまうのが少しもったいなく感じました。このような思いを得るのも英訳された日本文学を読む醍醐味の一つかなと感じました。

[投稿者]
いんてぃら

[感想]
日本の学校教育でも扱われている「ごんぎつね」です。日本人が執筆したものを、米国生まれの編集者が翻訳しています。Level 1と読みやすいことに加えて,日本語のものと比較して読むとおもしろいです。例えばお葬式で人々が“white clothes”を着ていることに違和感がありましたが,原文では「白い着物」となっており,もともと日本の喪服は白であったこととつながり納得できます。その他にも,おはぐろをつけていることを“putting on make-up”と表現したり,火縄銃を“rifle”,彼岸花を単に“red flowers”と表現していることで,日本語のもつ意味やイメージについても考えさせられます。また,原文の「神さま」を“one of the gods”としているところに,日本にある多神教の概念がみてとれます。翻訳によってもたらされる言葉のもつ印象やイメージの変換,「日本語」そのものについて改めて意識できる一冊だと感じました。

[印象的な英語表現]
Hey, you old fox!”
原文の「うわあ,ぬすっとぎつねめ。」にあたる兵十のセリフです。
昔の日本を舞台に“hey”という英語特有の表現,oldのいまいましい,という意味での使用が印象的でした。
また,日本語の「盗む」という意味の単語が入っていないところに,直訳ではない,翻訳のおもしろさを感じました。

[投稿者]
ぴこ

Jane Austen : Sense and Sensibility


[タイトル] Sense and Sensibility 

[作者] Jane Austen

[出版社] OXFORD BOOKWORMS

[レベル] 5 

[感想]

感覚や判断力、思慮分別(Sense)を兼ね備えるがゆえに自分の感情を伝えない姉と、凄まじい感性を持つが敏感すぎるがゆえに分別がつかなくなる妹の性格の対比を味わいながら、2人の心情と恋の行方を追っていくのがとても楽しい、読み応えのある物語でした。古い表現が使われていたりするので、しっかりと物語を読みたい人におすすめです。

[印象的な英語表現]
Great was the astonishment he left behind him.
(彼が残していった驚きはとても大きかった。)
少し珍しい英文法を使って驚きがとても大きかったことを表現している面白い表現だと思いました。この一文が物語が感動のハッピーエンドに向かっていく象徴になっているように感じました。この本を読んでいけば、この一文がキラキラしていることがわかると思います。
[ポイント数]
 これまでのポイント数 5 (12/12)
[投稿者]
GeshyGaGa




[タイトル] Sense and Sensibility

[作者] Jane Austen


[出版社] PENGUIN READERS


[レベル] 3


[感想]

姉妹と母親の信頼関係や互いに支えあう様子がとてもあたたかかったです。1995年に映画が制作されています。映画よりも場面が少ないですが、映画ではあいまいだったいくつかの部分が筋のいくように書かれており納得できました。それぞれの登場人物の性格が特徴的で、一冊の中で悲しくも楽しくもなれるお話です。


[印象的な英語表現]

He held out his hand but to Elinor, not Mrianne.

やっと会うことができ、飛び上がって喜ぶMarianneに対するWilloughbyの対応です。Marianneの悲しみが伝わってきます。

All’s Well That Ends Well

最終章の題名です。William Shakespeareの喜劇のタイトルにも使われており、使用されている単語は単純ながらも、印象に残る表現だと思いました。

[投稿者]
ぴこ


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【出版社】
OXFORD BOOKWORMS

【レベル】
5

【感想】
  登場人物が多く、初めは人物関係を把握するのが大変ですが、冒頭にある登場人物紹介を活用することで、ずいぶん内容を把握しやすくなります。今回は、Sense and Sensibility の原文と比較しながら読み進めたのですが、この物語は、いろいろな出版社がいろいろなレベルで出版しているので、分からない部分のニュアンスを掴むために、読み比べるのも面白いと思います。
普段見られない表現が豊富に含まれるので、とても勉強になりました。

【印象的な英語表現】
She is very fit and health, and only just forty.
fitに、元気な、という意味があるのは知りませんでした。

Good heavens!
驚いたときに使われる感嘆詞で、日本語なら、「まあ!」といったニュアンスでしょうか。Oh, my god! などと同様、軽々しく使われる表現ではなく、古風な言い方だそうです。

【合計ポイント】
これまでのポイント数 8 (12/19)

【投稿者】
あーちゃん



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【感想】
性格の異なる姉妹、ElinorとMarianne、ふたりのそれぞれの恋愛が複雑に絡み合う物語です。前半で「きっと結末はこうなる」と思っていたことが後半で見事に覆されます。映画もあるので、そちらと合わせて読んでみるとより一層楽しめると思います。

【印象的な英語表現】
When they arrived in the hot, crowded room, she sank into a char, not even looking at the other guests.
ある日開かれたパーティーに、好きな人がやってこなかったときのMarianneを描写した表現です。sinkという言葉が彼女のがっくりした心情をよく表していると思いました。

【合計ポイント】
12ポイント(2017/1/12)

【投稿者】
flavor



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【感想】 
 いつも冷静だけど優しい心を持つElinor、一方情熱に溢れロマンチストであるMarianne、この正反対の姉妹が織りなす恋物語に、切なくなったり、ときめいたり、とても感情が揺さぶられる作品です。当時のイギリスの家族制度、結婚制度も知ることができ、愛のある結婚が出来るというのは本当に幸せなことなのだな、としみじみ思わされる場面もありました。それぞれの姉妹の考え方は、現代にも通ずるところがあり、ある時はElinorに、そしてある時はMarianneに共感しながら読み進めることが出来ると思います。

【印象に残った英語表現】
Marianne, and Willoughby too, believed that real feelings should never be hidden, and that it would be false to do so. When Willoughby was present, Marianne had eyes for no one else.

 MarianneWilloughbyがいかに情熱的で、深く愛し合っていたかが伝わってくる文章です。

They will marry, and time will teach him to forget that he ever thought another woman better than her.
 
 これはElinorMarianneに言った言葉で、最初のTheyEdwardLucyのことです。想い人であるEdwardLucyと結婚してしまうと知り、その虚しさをElinorにしては珍しく感情を露わにして伝えているこの場面は印象的でした。
 

【投稿者】
どらみ

【これまでの合計ポイント】
 132016/2/2




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タイトル
Sense and Sensibility

作者
Jane Austen

出版社
PENGUIN READERS

レベル

感想
この本を読もうと思ったきっかけは、以前授業でこの「Sense and Sensibility」の原作を読んだからです。この物語は姉妹の物語で、それぞれが正反対の性格を持っています。私には姉がいるので、この物語を読みながら共感できる部分が多々あり、最後まで楽しく読むことが出来ました。最後はハッピーエディングなので、サッドエンディングのものを読みたくない方は是非1度手に取ってみてください!

印象的な英語表現
He held out his handbut to Elinor, not Marrianne.

合計ポイント
これまでの数 15ポイント(2017/1/17)

【投稿者】
エアロ



[感想]
他の人も書いているように、Sense and Sensibilityは教英のある授業で原文の一部を読む機会があり、映画も見たことがあったので今回は原文より少し簡単な本を読んでみようと思いこの本を選びました。全く性格の違う姉妹の恋模様が描かれており幸せなときもあれば、ものすごく切ない場面もあります。果たしてこの姉妹は誰と結ばれるのでしょうか。2人は幸せになれるのでしょうか。

[印象的な英語表現]
It mainly consisted of sheeted of sheets, dinner plates, books, and a handsome piano of Marianne’s.
handsomeというと人(特に男性)の容姿を形容する単語だと思っていましたが、このような使われ方もするのだと知って驚きました。他にも本の中には、a handsome buildingという表現も出てきます。


[投稿者] ターザン


【感想】
 恋愛に対し、常に抑制的で自分の感情を抑えつける姉Elinorと、無防備で自由気まま、思うがまま恋愛を楽しむ多感な妹Marianne。そんな2人とその周りの人々を取り巻く過酷な運命を描いた作品です。登場人物の感情がありありと伝わってきます。思わず引き込まれてしまうお話です。ぜひ読んでみてください。

【印象的な英語表現】
Elinor Dashwood: I do not attempt to deny that I think very highly of him, that I... greatly esteem him... I like him.
Marianne: "Esteem him?" "Like him?" Use those insipid words again and I shall leave the room this instant.
ElinorManianneの対照的な性格がよく表されている会話だと思いました。

Mrs. Dashwood: My youngest is not to be found this morning. She's a little shy of strangers at present.
末っ子の娘のことをMy youngestと表現しているのが新鮮に感じました。

【投稿者】ちゃお
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【感想】
恋愛を中心として様々な人間像がこの作品において見受けられます。恋愛の時に、やはりその人の特徴がかなり表出してしまうのではないかなと感じました。人がたくさん登場するので、その分複雑ですがとても読み応えのある作品です。 

【印象的な英語表現】
'A child should be on every social call in order to assist conversation.'

これは表現の点として、"social call"という表現で「社交上の訪問」という意味になるということに驚きました。callは電話や呼ぶという感覚が身に沁みついていますが、考えてみれば、"call on" や "call at"で~を尋ねるというイディオムがありました。
また、この文は意味的にも印象的でした。子供ってそんなふうに使われていたんだなと昔の貴族の生活が垣間見えました。

【投稿者】
はた 

 
[感想]
性格に大きないのある姉妹が物語の中で対比関係を作り上げ、異なった性格を映し出すそれぞれの恋愛模様が非常に面白いです。前半と後半で人物関係が大きく変化し、結末を楽しみにしながら読み進めることができました。

[印象的な英語表現]
Elinor’s mother and sisters were delighted; they could not love Edward enough, nor praise Elinor enough.
EdwardElinorする持ちを知った家族の複雑な心情を上手く表している一文だと思います。

[ポイント数]
 これまでのポイント数 16 (2/10)

[投稿者]
nke