【タイトル】Becoming Jane
【作者】Sarah Williams and Kevin Hood
【出版社】Penguin Readers
【レベル】3
【感想】物語はいつもハッピーエンドとは限らないけど、そのエンディングがハッピーかどうかを決めるのは物語の主人公自身なのだと気づかされるお話でした。イギリスの階級社会の一部が垣間見えて、少しきゅんとするシーンもあって物語の世界に引き込まれかなりスイスイ読めました。ラストのシーンは、自分の意志を強く持ち強情な部分も併せ持つ一方で心優しくユーモアのあるJaneらしい終わり方で素敵でした。「自分らしさ」というものを理解して貫こうとするJaneの生き方、恋愛の仕方がかっこいいと思いました。
【印象に残った表現】
‘Sometimes love is a shy flower,’ Mr.
Wisley said. ‘It takes time to grow.’
「時に愛とは恥ずかしがりやな花のようである」、とWisleyさんは言った。「育つのに時間が必要なのだ。」
Wisleyさんを愛する気持ちがないのに、財産があるからといって付き合うことはできないと言うJaneに対してWisleyさんが返した言葉です。愛を花にたとえて、今は愛がなくても、付き合うことを通して二人の間の愛情を育てていけばよい、と日本人男性の口からはなかなか聞けないようなきざなことを語ったWisleyさんはとても素敵な方だなと思いましたし、この言葉でなぜJaneは恋に落ちないのか不思議に思いました。
【投稿者】CHR
【合計ポイント】5