2017年11月13日月曜日

A Matter Of Chance


[タイトル] A Matter Of Chance

 [作者] David A. Hill

 [出版社] Cambridge

 [レベル] 4 [感想] 不慮の事故により最愛の妻Jackyを亡くしたイギリス人Paulは、二人がずっと憧れていた国イタリアでSandraという魅力的な女性と出会い、恋に落ちます。しかしデートを重ねるごとに彼女は怪しい行動をとっていき・・・。 最初は傷心しきった主人公がSandraとの恋により心を取り戻していく感動的な話かと思いきや、まさか最後にはカーチェイスが繰り広げられる展開になるなんて誰が想像したことでしょう。全てがひょんなことから始まったこのストーリーはまさに“A Matter Of Chance” というタイトルにぴったりだと思いました。

 [印象に残った表現] “Sandra, I love you. I want to be with you when we get out of all this trouble.”

私が感心したのはこの言葉の文法的構造やレトリックなどではなく、主人公がこの言葉を恋人サンドラに伝えたタイミングです。このセリフはクライマックスの直前の話の終盤で出てきました。既に恋人関係にあった二人ですが、ストーリーの中で”I love you”というフレーズが出てきたのはここが最初で最後でした。 欧米の人はよく「愛している」という言葉を簡単に口にする、という外国人のティピカルイメージが横行していますが、このようなタイミングでやっと出てきたのを見ると、彼らにとっても愛を伝える最上級の表現は簡単に使うものではないのだと思いました。

 [投稿者] RA

 [合計ポイント] 4

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