2015年11月3日火曜日

The Scarlet Letter: Nathaniel Hawthorne

[タイトル]
The Scarlet Letter

[出版社]
PENGUIN READERS

[レベル]
2

[感想]

舞台は1600年代、アメリカ。
愛していない男と結婚し、その夫より先にボストンに到着したヘスター。
彼女はある罪」を犯し、牢獄に入れられてしまう。
赤ん坊を抱いて牢獄から出てきた彼女の胸には、緋色のの文字が。
これは「姦婦」を表す”adulteress”の頭文字だった。

敬虔なクリスチャンである住民から蔑まれながらも、一人でその罪を負おうと娘の父の名を決して明かそうとしなかった。
夫と離れて二年経ったある日、彼女の前に夫ロジャーが現れる。
赤ん坊の父の正体を知りたがり、恨みを向ける彼の眼に怪しい光が宿る。
それぞれに“sin”を背負った大人たちと娘パールの運命は

最初は何が罪なのかよくわかっていなかったけれど、読み進めていくことで時代背景や宗教観が深く関わっている作品だとわかり、内容もスムーズに入ってくるようになった。
背景を知ることは内容理解に欠かせないと思った。
自分とは時代も国も宗教も違う人々の生活や気持ちに触れるには、このような外国文学を読んでみることも一つの手段であると思った。


[印象に残った英語表現]

“One day, when God is ready, there will be a new world ―a better world for women. We will be the same as men. Everyone will understand that only love can make us happy. One day. But not today.”

物語の最後のヘスターのセリフ。
「女性が男性と同じように扱われる日がいつか来る。しかし、それは今日ではない。」というセリフは、作者の生きていた1800年代の女性の立場の低さを象徴しているのではないかと思う。物語の舞台は1600年代だが、このセリフは出版当時の女性に対して向けられた、作者のメッセージであるように感じた。男女の平等が進む今日、当時の女性の望む世界に近づいているのかな、と思った。


[投稿者]

えりりん

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